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日本トゥースフレンドリー協会は口腔保健の推進を目的とした非営利団体です。

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〒980-0804 仙台市青葉区大町1丁目1番18号西欧館ビル3階

製品の「歯に優しい」特性を判断するための
規格および試験方法
A standard and a test method

原 則

 製品の「歯に優しい」特性は、トゥースフレンドリースイス協会が、この試験を目的として特に認定した独立の試験センターが実施する標準化された口腔内電極内蔵法によって判断される

試験方法(一例)

歯垢pH測定

 製品の歯垢での酸産生性は、最低3日間ないし7日以下経過した歯間部の歯垢層で測定する。

 口腔内温度と同じ温度の適切な緩衝液(pH4及び7)を用いて、試験前及び試験直後に補正する。歯垢pHテレメトリー装置の機能及び歯垢の酸産生能は、各テレメトリー 試験毎に15ml 0.3mol/L(10%)のスクロース溶液ですすぐか、又は、砂糖を含む試験製品の類似体の摂取によって実証しなければならない。

この正の対照実験により、pH曲線に明瞭な応答が見られ、歯垢pHは5以下の値に減少しなければならない。

試験製品摂取後の30分間の測定を行ったのち、正の対照実験を実施する前には、口を水ですすぎ唾液の分泌を促進するために中性パラフィンを噛んで歯垢のpHを中和しなければならない。

 試験製品の歯垢pHレテメトリー曲線は、1分あたり最低6回の測定値からつくられる。摂取中及び摂取後30分間のいずれにおいても、バクテリアの醗酵により歯間部のpHが5.7未満に下がらないことが、 人間の口内歯垢pHテレメトリー試験によって立証されれば、その製品は「歯に優しい」とみなされる。

 そのpH曲線は、試験製品の摂取時間と摂取後の30分間(即ち、試験製品を飲み込んだ後、又はすすぎを吐き出した後)、以上の条件をクリアしなければならない。

 様々なフレーバー(味付け)で生産された場合、各製品について試験を実施しなければならない。
各フレーバーについて、最低2名のボランティアが試験を行うこととする。製品の「歯に優しい」特性に関する報告書には、最低4名のボランティアによる歯垢pH テレメトリーのデータ(曲線)が示されていなければならない。


酸食症を起こす可能性の評価

製品の組成に酸性物質を含むため、歯牙硬質組織に酸蝕症を起こす可能性を持つ製品については、以下の方法による試験を行わなければならない。

 その製品の水溶液(15mlの蒸留水に1g)を作り、そのpH値を測定する。

pH値が5.7未満ならば、次の生体試験を実施しなければならない。
歯と歯の間の歯垢pH値の測定に並行又は追加して、製品の摂取中及び摂取後15分間の口内液体のpHを清潔な(即ち歯垢のない)電極を使って記録する。

この電極は、上顎の犬歯又は第一小臼歯の頬側面に置くこと。

 この生体試験には、各製品について最低2名のボランティアで試験を実施しなければならない。測定結果を正確に記録されていなければならない。

 以下の条件を満たす場合、その製品は酸蝕症を起こす可能性を持たないものと判断される。

    1. 上記で述べたように、口内歯垢pHが 5.7未満に下がらず、
    2. 2番目の歯垢なし電極で測定した口内液のpHが、4分間以上のpH5未満にならない。

 2番目の事実については、曲線の下の面積(酸濃度X時間)を実時間で計算すること、
 即ち、pH曲線の非対数値(μmol/L H+)X時間(分)によって判定される。
 4分間にpH5の値を維持するのに相当する値は(40μmol/L H+)X分である。


 電極内蔵法を用いた歯垢の糖代謝活性の測定(1987年) 東北大学歯学部口腔生化学 高橋信博
       In-dwelling_electrode_method_YosihiroTakahashi_1987.pdf へのリンク

 

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