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平成24年9月22日、鶴見大学会館にて第2回口腔保健用機能性食品研究会・総会が行われました。
この会議は、口腔領域における機能性食品に関する情報交換と、口腔疾患の特殊性を考慮した口腔疾患予防のための機能性食品の評価方法の提言を目的として行われ、当然、日本トゥースフレンドリー協会の活動もこの中に含まれることになります。そのため、日本トゥースフレンドリー協会会長の山田も出席しました。
今回の講演会の演題は下記のごとくです。
- 食品の健康強調表示について
−特定保健用食品−
女子栄養大学生化学教室教授 山田和彦 消費者庁新開発食品評価第二調査会座長
- 「歯科口腔保健の推進に関する法律」等
について
鶴見大学歯学部教授 花田信弘
- 歯科トクホの機能評価マニュアル小委員会について
東北大学大学院 教授 高橋信博
- 食品素材紹介:ワイン搾り粕(パミス)抽出物のう蝕予防効果について
日本製粉(株)中央研究所 小西俊成
山田和彦教授は、トクホの評価に大きな影響を与える立場にあり、高橋信博教授は講演の中でトゥースフレンドリー協会の重要性について言及しました
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今回の演者:左より、山田和彦教授、花田教授、
高橋教授、小西研究員
各討論の後に活発な議論がなされ、多くのトクホ食品は、消化吸収されてからその効果を発揮するのに対し、齲蝕への効果は、口腔を通過するときだけの効果であり、大きな違いがあること、また、齲蝕の予防に使われる食品は、トクホの目的にあるように、ある成分が特殊な効果を発揮すると言うより、発酵性で歯垢のpHを低下させる糖質を含まないという、いわばレス食品のカテゴリーに入ることなどが、浮き彫りになりました。更に、齲蝕に関しては間食品のみが対象となることも、食事の時間に摂る食品も対象となる一般トクホ食品と大きくことなる違いです。
このように歯科用のトクホ食品の評価は、一般のトクホ食品の評価とは違った評価基準が必要であり、これをつくって関係機関にを提言することとし、これに先立った総会で、歯科トクホの機能評価マニュアル小委員会の発足が承認されました。
その後、懇親会でざっくばらんな意見の交換がありましたが、今回の会議では、歯科用トクホの特殊性が浮き彫りになり、食品摂取の改善による齲蝕予防の一手段としてのトゥースフレンドリー協会の活動に希望を持たせるものであったと感じました。(写真2)